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第4回世界女性会議(北京会議)
 1995年9月北京で開催された国連の会議。21世紀に向けて『平等・開発・平和』をスローガンに、あらゆる場所のすべての女性の地位の向上・エンパワメント・男女平等などをどのように展開するかが検討された。政府間会議には181カ国/地域が参集。政府間会議では、「北京宣言」と「北京行動綱領」が採択された。
 併行して、NGOフォーラムも開催され、世界各国から5万人、日本からも約5000人が参加した。

北京行動綱領
 北京世界女性会議で採択された。第三回世界女性会議(1985年)で採択された「女性の地位向上のためのナイロビ将来戦略」を見直し、貧困、教育、健康、暴力、紛争、経済、政治参加、制度、人権、メディア通信、環境、女児の12領域における戦略目標及び行動が示された。
 国連女性の地位委員会などで綱領の実施状況が毎年検討され、日本もこれを反映させた政策と制度に取り組んでいるが、10年以上経過してもその実現は、充分とはいえず、地域格差と認識の違いが随所にみられる。

国連特別総会「女性2000年会議」
 「北京+5」「国連女性特別総会」とも呼ばれ、ニューヨーク国連本部で2000年6月に開催された。「北京行動綱領」の実施状況を見直し、「政治宣言」と「成果文書」が採択された。それと併行して、多くのNGOが独自の報告書などを準備。シンポジウムなども開催した。
 日本では、1999年に男女共同参画社会基本法が成立しており、その他、均等法や育児休業法の改正等の法的な進捗もみられた。

男女共同参画社会基本法
 1999年公布・施行。男女共同参画社会形成の促進に向けて、基本理念、国・地方公共団体・国民の責務、施策の基本事項を定める。前文に「男女共同参画社会の実現を21世紀の我が国社会を決定する最重要課題」として位置づける。
基本理念は、1)男女の人権の尊重 2)社会における制度または慣行についての配慮 3)政策等の立案及び決定への共同参画 4)家庭生活における活動と他の活動の両立 5)国際的協調 の5項目を掲げる。
 国は、基本理念に基づいた積極的改善措置など男女共同参画社会形成の促進に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を負う。
 国及び都道府県は、男女共同参画社会形成の促進に関する基本的な計画(男女共同参画基本計画)を策定する義務を有し、市町村には計画策定の努力義務が課された。

男女雇用機会均等法
 1985年に施行された男女雇用機会均等法では募集・採用・配置・昇進における平等ついては努力目標とするにとどまっていたが、1999年に施行された改正均等法第一次では、禁止事項とされた。また、新たにセクシュアル・ハラスメントの防止やポジティブアクションの規定が設けられ、妊娠・出産保護も強化された。女性少年室(現在は雇用均等室)の調停も、一方からの申請で開始されることになった。
 しかし同時に、労働基準法の女子保護規定の撤廃によって、女性の残業・休日労働・深夜業規制がなくなり、男女共通規制は不充分に終わっている。
 2007年4月施行の第二次改正では、“女性に対する差別を禁止する法律”から“性別による差別を禁止する法律”へとなり、また(1)募集・採用における身長・体重・体力要件(2)コース別雇用管理制度における総合職の募集・採用の全国転勤要件(3)昇進における転勤経験要件 の 限定列挙ではあるが初めて間接差別禁止についても明記された。さらに妊娠・出産等を理由とする不利益扱いの禁止やセクハラ防止対策の強化等が盛り込まれた。

育児・介護休業法
 正式名は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」1991年制定。 
 少子高齢社会に直面している現在と未来を見据え、次世代育成支援を進めるために、2005年4月改正される。改正の主な内容は(1)育児休業・介護休業の取得対象者の拡大(2)育児休業期間が1年から1年6ヶ月への延長 (3)介護休業の取得回数が通産93日へと制限の緩和 (4)子の看護休暇の新設 などである。
 しかし、取得対象者が拡大されたとはいえ、非正規で働く多くの女性労働者への確かな保証には至らず、また、男性の取得率は極端に低い。
 出産・育児を理由とする女性の退職者はいまだに多いのが現実である。
 実効性確保のための社会的理解を高めるとともに、不十分な点への取組みが今後も必要である。

ストーカー規制法
 2000年11月施行された、ストーカー行為の処罰に関する法律。恋愛や好意,または,それらによるうらみの感情を満たす目的で本人または家族へつきまとったり、面会・交際の強要をしたりするストーカー行為を取り締まることを目的とし、併せてストーカー行為による、個人の身体・自由及び名誉に対する危害の発生を防ごうとしている。
 私人間の争いには、警察はできるだけ介入しないという民事不介入原則もあるが、加害者に対する懲役や罰金の刑を明確にし、被害者の人権保障を図ろうとしている。

DV防止法
 DV法(配偶者からの暴力防止及び被害者の保護に関する法律)は2002年4月に施行された。この法律により、従来は「犯罪とまで認識されていなかった」夫婦間の暴力が、女性に対する人権侵害であり犯罪であるとして認識された。
 2004年に一回目の改正がなされたが、その主な改正点は、(1)加害者に命じることのできる「退去命令」の期間を2週間から2ヶ月間に拡大する (2)「接近禁止命令」の対象に子どもを含める (3)被害者の自立支援を国や自治体の責務と定める (4)身体的暴力のみに限られていたDVの定義に精神的暴力を含める などである。
 一定の前進は見られるが、(1)保護命令の対象となる暴力は身体的暴力のみであり、精神的・性的・経済的暴力は含まれない (2)経済的自立支援の内容が不透明 (3)子どもの保護・育児支援という視点の欠如 (4)保護の対象が婚姻関係に限られ、恋人関係にある人や性的少数者は保護されないなど、不十分な点はまだ多く存在する。(元夫は含まれることになった)

ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)
 2006年発表の「人間開発報告書」によると,日本は、人間開発指数(HDI)が測定可能な177か国中7位,ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)は測定可能な75か国中42位となっている。  
 GEMは女性が積極的に政治活動や経済活動に参加し、意思決定に参画しているかを測るもので、女性の稼働所得割合や、国会議員、管理職、専門職に占める女性比率を用いて算出する。日本は,人間開発の達成度では実績を上げているが,女性が政治経済活動や意思決定に参加する機会が不十分であることがわかる。

リプロダクティブ・ヘルス・ライツ
 「性と生殖に関する健康と権利」と訳されている。1994年のカイロ国際人口・開発会議で、初めて公式にとりあげられた。
 産む産まないの決定は、第一義的に本人が下すべきものであり、社会的な圧力や慣習などによるものではないという考え方に立脚している。また、この権利には、妊娠・出産や産む性特有の疾患などに対する情報やサービスは、正当に享受されなくてはならないという主張も含まれる。

セクシュアル・マイノリティ 
 異性愛中心的なセクシュアリティの中で、従来の男と女の枠や関係性の範疇に入らない性同一性障害・同性愛・インターセクシュアル、トランスジェンダー、バイセクシュアルなどを総じていう。
 人間の性のあり方や、性にまつわる場面は多様である。生まれついての性(生物学的性)と、自分自身の性別認識(心の性・性自認)は必ずしも同じものではなく、また性的意識の向かう先(性指向)もひとりひとり違って当然である。
 性自認や性指向のあり方は、本人のものであり、本来、誰からも強制されてはならないものである。

上野さん講座中止
 2005年度、国分寺市は東京都の指示により、東京都の委託事業である「人権講座」の講師に上野千鶴子(東大大学院教授)さんを予定しながら、「『ジェンダー・フリー』の言葉や概念に触れる可能性があるとの理由で、突然中止した。国分寺市民や上野千鶴子さんは抗議行動を行い、多くの女性たちがそれに呼応した。抗議文への賛同者は1808名となった。
 2006年10月に、国分寺市独自の事業として、この講座は実施された。

福井県ジェンダー関連書籍撤去
 2006年3月、福井県生活学習館は、推進委員の指摘を受け、ジェンダー関連書籍153冊を書架から撤去した。
これに対して、県内の女性議員らを中心に、書架に戻すこと、153冊の書名公開などを求める抗議や住民監査請求が起こる。提訴表明直後の8月には、「一時的に移動したにすぎない」という弁明とともに書名が突如公開され、現在は書架に戻っている。地元市民たちは、女性センターのあり方などをめぐって今なお活動を続けている。

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